2017年7月アーカイブ

デメリット

______臭い。
これだったらまだタバコの匂いの方がマシ。味もタバコの方が断然旨いし。

吸いたいと思ってからすぐタバコに火をつければ吸えるそれとは違い、まずチャージャーからホルダーを取り出し、ホルダーにヒートスティックと呼ばれるタバコペーストを、ホルダー内部の加熱ブレードを折らないように慎重に挿し込んだ後、ホルダーのボタンを長押しして約20秒待つ、という文章を呼ぶだけでも面倒臭い手順にはどうにか慣れた、そんな今流行りの加熱式タバコに移行して2日目。

加熱式タバコ初心者が感じたデメリットを自身への備忘録として書いておこうかね。

まず、
1. ホルダーの重さを支えるため必ず片手は塞がるので、咥えタバコで作業が出来ない。

2.1回の喫煙時間が5分、または15回の吸引回数までと決められていて、どちらかがそれに達すると自動的にホルダーの加熱が終了する仕組みで、制限時間or制限回数が迫るとホルダーのLEDが点滅。
今まで自分のペースで、早く消そうが、吸わずにしばらく置いた後で吸おうが自由だったのが、このせいで焦って回数吸ったり、普通のタバコよりも1回を大きく吸い込んだりで、貧乏性丸出しの結果、ニコチン0.1mgの紙巻きタバコを吸っていた時よりも確実にニコチンは大量に摂取してしまう。

3.ホルダーの手入れは最低でも20本吸ったら1回は必要で、無水エタノールを染み込ませた赤ちゃん用綿棒で、破損しやすいと言われているホルダーの加熱ブレード部分を中心に、それはそれは慎重且つ丁寧にカスを取り除く作業の間、他には何も出来ない。

4.そして冒頭でも書いたように、匂いが臭い。これが最大のデメリットっちゃーデメリット。
水蒸気なので紙巻きタバコの煙と比べればすぐに気化しやすく、匂いも少ないのが売りの加熱式タバコ。匂いに関してネットでは『焦げたトウモロコシの匂い』とか『焼き芋の匂い』だとか書かれているそれは、紙巻きタバコの匂いとはまったくの別モノで、これはこれで対処の必要が有り。

5.当然の事ながらチャージャー分の電気代が増える。

とまぁデメリットばかりで、これじゃあ何の為に加熱式タバコに移行したんだと虚しくなってしまうので、メリットを書こうにも今のところ何もないのだよ。
ネットでは禁煙経験者と同じように、数日もするとご飯が美味しく感じるようになったとか書いてあるのだけれど、こちとら『不良』という響きに対してのその憧れだけで紙巻きタバコを吸い始めた少年時代からずっと、飯はいつでも美味しかったし。
ひとつ言えるとすれば、加熱式タバコはタールは出ないので、歯にヤニが付着する心配が無くなった事ぐらいか。

ま、非喫煙者からすればどっちも臭いし、いっその事タバコ自体をやめれば良いのにという意見が大多数だろうけれど、『今すぐ』となるとそれはそれでね、たくさんのメリットを得ると同時に、たくさんのデメリットも生じるのだよ____。

誰か来ないかね?

明日の夜から沖縄。いつものメンバーとは明後日合流し、10日朝まで一緒に伊平屋島にいるのだけれど、メンバーのフェリーを見送る予定の10日朝から14日の離島まで、自分独りになるのだよ。

昔なら独りでも、「畑手伝え」と言う宿の家族らの言葉を背中に、釣り竿やシュノーケル片手に島内を車でウロウロしては、ポイントを見つけて釣りをしたり海に潜ったりしていたのだけれど、3回も鼓膜の手術をした9年前からはシュノーケル自体もあまりしなくなったし、体力の落ちてきたここ数年は、陽射しの強い日中はなるべく外出せずに、宿のwi-fiの整備をしてあげたり、部屋で映画を観たりして、お日様が傾くのを待っていたりする。

誰か遊びに来ないかね? ボクのテンションを上げるためだけに___。

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1年振りの再会も

今年で27年目となる『27thオレ夏2017沖縄・伊平屋島』。
他のメンバーより1日早く那覇へ入り、伊平屋島での定宿のオーナーでもあり、家族同然の付き合いをさせて貰っているお父さん、お母さんの待つ那覇市のマンションまでモノレールに乗る。

丁度、最寄り駅付近で用事を済ませたお父さんと孫娘が車で最寄り駅まで迎えに来てくれるというので、モノレールが空港を出発する時刻を孫娘のLINEの方に入れ、モノレールに乗り、乗客で混み合う車両が空港駅を出て数分後、ポケットの中の携帯電話が鳴った。
電話の相手はお父さん。

「もしもし、今、モノレールの中だから・・・。」
他のお客さんの迷惑にならないよう、ヒソヒソ声で話すボク。

「まだか? もう駅で待ってるよー。」
いやいや、モノレールはさっき空港駅から二つ目の小禄駅(おろく)に着いたばかりで、お父さんたちの待つ最寄り駅まではまだ15分はかかる。その事は予め出発時刻をLINEで知らせておいた孫娘が知っているはず。なのに、もう駅で待っているという何ともせっかちなお父さんに再びヒソヒソ声で、
「まだ小禄(おろく)だし、電車の中だから電話切るよ。」

「え? なに? まだ着かないのかー?」

「まだ小禄(おろく)。オ・ロ・ク。」

「5、6分? よし解った!!」

_____15分後。
最寄り駅の出口には、「小禄」を「5,6分」と聞き間違えたお父さんが、「待ちかねました感」たっぷりの腕組み状態で孫娘と二人で立っていて、1年振りの再会の挨拶もそぞろ、彼の隣の孫娘に、「オマエのおじーには"沖縄時間"というものが無いみたいだな。」とツッコミを入れるオレ夏前夜___。

ジャンプ!!

沖縄独特の陽射しと湿気にまだ慣れてもいないけれど、前夜の名護市内での宴会の疲れも残っているけれど、今年も全力で飛びますよ、ジャンプ!!

伊平屋島・米崎海岸にて____。

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七夕・伊勢エビ・バーベキュー

日中はカズミビーチでシュノーケリング&BBQを楽しみ、
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夜は島の居酒屋で伊勢エビの刺身を酒の肴に、
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居酒屋からの帰り道、月明かりと電灯の下で島のオヤジたちと語らい、
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月明かりが隠した天の川で一年に一度の逢瀬を重ねる彦星と織姫を見上げる、午前1時___。

知らぬが仏とクリスチャン

急遽決まった翌日からの海外出張の為に、本日帰京する彼女ハナモゲラッチョ・セバスチャンの乗ったフェリーを港で見送った伊平屋島3日目。

そう言えば、一昨日の夜、島の居酒屋で出た刺身。その日の夕方にボクが沖で釣って来たその魚の白身は他の高級魚にも勝るとも劣らないほどの美味で、「このお刺身、本当に美味しいねー。」と、次々に箸を伸ばす仲間たちの腹の中にあっという間に消えていってしまい、一度も箸を付ける機会のなかったボクと彼女の二人は、その後も何ら変わりなく泡盛を飲みながら楽しく過ごす仲間たちの様子を、一種の安堵感と共に見守っていたわけで。

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というのも、ボクが釣って来た魚はシガテラ中毒を引き起こす『ナガジュー・ミーバイ(バラハタ)』という毒魚。とはいっても全ての個体が毒を持つわけではなく、その見分け方があって、ボクの釣って来た個体は毒を持っていないという、魚を捌いてくれた島の居酒屋主人のその言葉を「はいそうですか」と素直に受け止めるには幾分歳を取り過ぎたらしく、大事な海外出張を控える彼女と、今年前半に傷口が悪化したり高熱を出したりですっかり抵抗力の衰えた自分は、その刺身に箸を付ける勇気が無かっただけで、毒魚と知らずに食べた者、その情報をうっすら知っていながら食べた者、誰一人欠ける事なく翌朝の朝食の席に顔を揃えられた、当たり前のようであって当たり前でないその奇跡に感謝します、アーメン___。

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キラキラの水しぶきの下で

海から帰って来たボクに「ツカサにぃにぃ、水道使っていい?」と、キラキラした眼差しで問うてくる島の子供たち。「いいよ。ついでに車洗っておいて。」と頼み、その様子を宿のテラスから窺っていたのだけれども。

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洗車もそぞろ、自分達の来ている服をビショビショにして、宿の広い駐車場を駆け回りながら水を掛け合う子供たちに、海で遊び疲れたオヂサンは力無い声で「おーい、シーツは濡らすなよ。」と言うのが精一杯で、翌日帰る荷造りの為になるべく早く乾かしたいであろう仲間たちが干してあったマリンシューズが既にたっぷりと真水を含んでしまった事など誰が責められようか。

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島の子供たちは今日も元気一杯。
自分達のすぐ目の前で残りの洗車を待つその車さえ目に入らないほど夢中になれるその情熱が、ホースの先の水しぶきにキラキラ光る伊平屋島4日目____。

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『オレ夏』原点

元々、『オレ夏』シリーズはボクと同世代の仲間たちが、飯を喰うのにも事欠いていた20代前半頃から、それでもなんとか貯めたお金で安い飛行機チケットを探したり、沖縄本島のビジネスホテルではフロントに頼んでシングルの部屋に2人で泊まったり、時には知り合いの家に泊めて貰ったり、端から見ればなんとも見窄らしい旅に見えたのだろうけれど、それはそれは楽しい旅だった。

伊平屋島に嵌まった理由も、お金の無い若造のボクらに対し、仕事を休んでまで船で沖の美しいポイントに連れて行ってくれたり、夜は夜で一緒にセッションをしながら満点の星空の美しさを教えてくれた津田氏(通称ゴリさん)のお陰であり、伊平屋島民に助けられその人生を死ぬまで伊平屋島の為に捧げた元・特攻隊員の飯井さんの家に連れて行ってくれたのも、やはり津田氏であった。

あれから約二十数年が経ち、毎年伊平屋に行く度に島の友人も増え、それと同時に観光客が知る必要も無い島の内情も知り、途中、ボクが始めた『オレ夏』が新宿2丁目常連グループに吸収され現在の形になり、あの頃の自分ぐらいの若者に「オジサン」と呼ばれるようになった今でも、島の内情に嫌気が差す事もなく、よく飽きもせず伊平屋島に魅了され続けているのは、やっぱり最初の頃にこの島のたくさんの美しいポイントを、いつまでも大切にしてゆくべき風景をボクらに見せてくれた津田氏のお陰と言える。

「オレは島の外の人間だからさ、今じゃおにーちゃん(津田氏)の嫌いなあの人ともあの人とも仲良いし、あの人らの言い分も解るよ、大人としてね。でもね、これだけははっきり言える。外から見た人間だからこそはっきり言える。それは、この島にはおにーちゃんみたいな人も絶対必要だって事よ。ま、コウモリみたいで卑怯に思うかも知れんけどさ、オレもこの島が大好きだからよ。」

東京からのメンバーが乗ったフェリーを見送った港の端っこ、浮かべた漁船整備の手を止め話す彼と、岸壁の縁に腰かけて話すボクの向こう側には、今日も穏やかで何処までも蒼い海が広がっていた____。

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ゆったり日最高!!

この日は干満の差が激しい大潮という事もあり、潮が引き切った昼下がりからこの日仕事が休みの島の友人と海へ。
道中、たぶん何処かの家から逃げ出した二頭の可愛らしい小ヤギを「さっと絞めて持って帰ろう、最高に旨いよ。オレがやらなくても誰かがやるし。」と真剣な眼差しで言い出す彼を必死になだめ、車のバックミラーの中で小さくなってゆく真っ白い子ヤギたちの、この先そう長くはないであろうその未来に合掌しながら通称カズミビーチへ向かう。

彼が潜りで魚を突いている間、ボクは潮が引ききったリーフの際から深場目がけて釣り竿を垂らす。嗚呼、海風が気持ち良い・・・さっきの子ヤギたちはもう誰かに絞められたかなぁ___。

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夜。
宿で夕食を済ませた後、別の友人と居酒屋『つり吉』へ。
島に来てから店の定休日以外の皆勤賞に加え、昨日までの東京メンバーとの昼夜フル行動も怠け者にはきつかったらしく、「あ〜疲れた〜。」と、巫山戯てカウンターテーブルに崩れるボクの向こうで、同じく伊平屋島に魅了され続け、ボクをこの島に最初に連れてきてくれた漫画家はらたいら氏の落書きが「まっこと情けないにゃあ。」と笑う夜____。

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出来る事しかしない主義

「え? このホテル、Wi-Fi使えるんですか?」

ある宿泊客からそんな事を聞かれ、数年前に全客室でWi-Fiが使えるようにと、島の友人と二人、汗だくになってケーブル配線工事&セッティングした自分からすれば、これは由々しき問題なのだよ。

古いカレンダーを切ったその裏に油性マジックでキュッキュッとそれを描く自分の背後を忙しそうに通り過ぎる宿の家族たち。

「ツカサにぃにぃ、そんな事する暇あるなら客室の掃除手伝ってー。」

「無理。オレはサービス向上担当。」

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ヘビよりかはエビが好き

一晩だけ花を咲かせ翌朝にはポトリと落ちるサガリバナは水辺に咲く。水辺=水分を含む湿地=ハブの好む場所で、ホラねやっぱりいたよ。

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ハブではなく無毒のアカマタ。気性が荒くすぐに噛みつきハブをも喰らうと云われるアカマタとハブとの見分け方は皮の模様で、アカマタは均一横縞でハブはグニャグニャ模様。などと説明されても、都会っ子の自分にこんな暗がりで見分けがつくはずもなく。
しかも気性が荒くすぐに噛みつきハブをも喰らうと云われるアカマタがいったい何を追って此処へ? やっぱり近くに餌となるハブもいるんぢゃないか?

帰ろうよー、もう帰っていつもの店で呑もうよー、皆勤賞が途切れちゃうよー。

まだ三分咲きのサガリバナと池の中のテナガエビだけ撮って、さっさと戻った車の中から撮影に夢中の友人を呼ぶボクの声が暗闇に溶けてゆく伊平屋島の夜___。

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庭師のち釣り師

日中、宿のテラスの椅子に腰かけて海の様子を眺めるのが大好きな自分にとって、宿の家族たちが考えも無しに次から次へと植えた植物たちがすくすく伸びた今夏は、身体の態勢を斜めに倒したり、首を不自然に傾けないと海が見えず、自称・宿のサービス担当としてもこの事態は放ってはおけないのだよ。

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____よし、ぶった切ってやる。

庭先に置いてあったデカい剪定ばさみを手に、去年まで海が見えていたその場所にガシガシと草木を掻き分け入り、邪魔をしていた植木をチョキチョキ、チョッキンとな。任務完了。これでまたテラスの椅子から海が眺められる。と、植え込みの中から戻ろうとする自分に宿の家族の声。

「ついでに彼処も彼処も切っておいてー、サービス担当さーん。」

ぬぬぬ、「サービス担当」の文言を出されては断れぬ。と、宿の裏から持って来た脚立に上り、晒した両足を蚊に喰われたり、逃げ惑うセミたちに小便をひっかけられたり、「お手伝いするー」と寄って来た宿の曾孫にせっかく一箇所に集めた葉っぱを元の場所に戻されたりしながら、なんとか庭木たちの剪定を終えた頃には、暑さと精神的疲労でヘトヘトさ。

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夕方から、仕事を終えた宿の長男と沖釣りへ。
ベタ凪の海の上、釣り竿をゆっくりと上下に振るその身体に、心地良い海風を受けながら暮れゆく伊平屋島を眺める。このひと時も、テラスから海を眺める時間と同じぐらい大好きな時間___。

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面倒臭さがもたらす悟り-伊平屋9日目前半-

伊平屋島は明日からの2日間村祭りが開催される予定で、島の友人たちの多くも祭り会場の設営やそれに関した仕事に忙しい日中。
ボクはというと、そう言えば今回は伊平屋の海や景色の写真をろくに撮ってもいないな、と車で出掛けようと手頃な車を探すも、どれも空いておらず、宿の家族が経営する某電設工事会社まで行き、その敷地内に駐めてある、たぶん緊急時以外は誰も使用していないであろうスターターの壊れたオンボロの原付バイクに跨がりキック一発スタート、海を目指す。

「ぬ〜すんだバ〜イクでは〜しりだすぅ〜♪」

尾崎豊の歌に出てくるバイクはきっと、こんな原付バイクであるはずもないのだろうけれど、とりあえず尾崎豊のモノマネをしながら唄い、少し走ったところで、自分がノーヘルで走っている事に気づく。あぶねっ、此処はパンコール島ぢゃなかった、いやいや、パンコール島もヘルメットはちゃんと着用義務があるのだけれども。荷台の中のヘルメットを取り出し、それを被り再び発進。

野甫大橋の上から伊平屋の海の写真を撮り始めるも、よくよく考えれば、都会ならまだしもこんな自然たっぷりの島の景色が1年でガラリと変わるはずもなく、毎年毎年同じ景色を同じアングルから撮っていても、違うのは雲ぐらいぢゃなかろーか? と思い、数枚だけ撮った後は、橋の上から見える海中の大型の魚たちを「あ〜釣り竿持ってくれば良かった。」と、ヨダレを橋の上から垂らしながら眺めていたのだよ___。

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缶詰の蓋を開けながら-伊平屋9日目中盤-

明日、10年に1度開催されるという宿のお父さん方の「一門」の会の為、この日のフェリー便で大挙して押し寄せた親戚の中には、宿の家族たちすらほとんど話した事も無い、名前も顔も知らない血縁者も多数いて、完全に親に半ば強引に連れてこられたのか、嫌々来てますと顔に書いたかのような若者もチラホラ。

本来なら、そんな若者にこそ、この伊平屋島の良さを知って貰うべく、島ならではの体験をさせてあげたいのだけれど、いかんせん、自分は腹を空かせたキミたちの為に、こーして大量のマグロ煮缶詰をキコキコ開ける作業を任されており、これが終わり次第、公民館にテーブルと椅子を、中庭にバーベキュー用のテーブルをそれぞれ人数分並べなければならん。

キミらに比べ1%もここの家系のDNAを有さない、又は婚姻関係にも無い赤の他人の自分が何故ここまでしているのか、キミたちが理解出来るように説明するのは、この上なく面倒臭いのでしないけれども、つまりは家族同然という事は他人であるという事で、愛を持って接すれば逆もまた真なりといふ事さ____。

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星空撮影どころぢゃない-伊平屋9日目後半-

月が昇る前に星を撮りに行こうという島の友人に連れられ、夜の念頭平松(国指定天然記念物)へ。暑い暑い昼間でも排水路にハブが潜む可能性が高い場所なのに、よりにもよっていつもより涼しいこんな夜に。
真っ暗闇の彼方此方でゲコゲコと鳴くカエルたち。ハブの大好物のカエルたち。

なんでLED照明忘れてきたんだよー。照明焚いてないのに次から次へとデカい虫がぶつかってくるよー。なんだよー。もー帰ろうよー。帰って呑もうよー。今夜こそ皆勤賞途切れちゃうよー。

正面の影が念頭平松。白っぽいのが天の川。右の点滅線が飛行機。その下の短い線はたぶん流れ星。
あんな短いんぢゃ願い事も出来ないね____。

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天然の島に育つ子供たち

宿の曾孫の一人であるその少女は、普段から言動も行動もおっとりとしている。

____その少女の傍ら。
透き通った水面にプカプカと浮かぶ袋。それは少女が魚を掴む為にうっかり手放してしまった袋である。そして少女の小さい両手の中で、海に還ろうと必死に藻掻くのは、少女が全身ずぶ濡れになりながらやっとの思いで捕まえた魚である。

その小さな両手で魚を掴んだまま、すぐ傍で浮かぶ自分の袋にゆっくりと目線を移す少女。これから後の行動は、大人の自分にはだいたいの予想はついていたのだけれど、袋に目線をやったままで掴んだ魚をドボンッと水面に落とし、傍らの袋をゆっくりと拾い上げ、再び魚を放した水面をゆっくり見返す少女。仕上がりの良いコントを見た気分だったよ、有り難う。

「惜しかったなー。今度は魚を一旦、砂浜にぶん投げればいいさ。」

「ツカサにぃにぃ、それ、反則と思う。」

『魚掴み取り大会』の帰りの車中で、宿の曾孫にゆっくりとした口調で諭されるアラフィフ___。

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永遠のビギナー

____不思議だね。
車酔いはすぐするくせに、船酔いはまずしない。ポイントを変える船の移動中に時たま出る欠伸(あくび)が、船酔いから来る生欠伸なのか、はたまた、昨夜、宿のお父さん方の一門会の後片付けを終えた後、バーベキューコンロ1台を公民館から拝借し、そのまま島の友人と深夜まで宿のテラスで肉を焼きながら語らってから僅か4時間しか取れていない睡眠不足のせいなのか、この際どちらでも構わないくらい、朝8時半の出港から午後2時半の帰港までの6時間、夢中で魚を釣った幸せな時間。

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夕方。
村祭りのプログラムの一部でもある『沖釣り大会』の表彰式に出席。魚釣りに関しての知識は、漫画『釣りキチ三平』を全巻読破した小学校時代がすべてだと言い切れる自分のモットーは『永遠のビギナーズ・ラック』。そんな永遠のビギナーが約50cmのカワハギで見事6位入賞を果たしたのだよ、わっはっは。タイとかぢゃなくカワハギという限りなく外道に近いところもビギナーっぽいでしょ。
ちなみに写真(上)のヤガラは長さだったら1位間違い無しなんだけれども審査対象外だって、チェッ。
次回も永遠のビギナーらしく、えっ?これで?という魚でさらなる上位入賞を目指しちゃろーと、青い青い海に沈みゆく夕陽に誓った伊平屋島12日目___。

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最終日の備忘録

昼過ぎ。
現在は本島で暮らす宿の孫息子や孫娘たち、病院のため本島に行く宿のお父さんお母さんを見送るために港へ。村祭りも昨日で終わり、フェリー乗り場は長蛇の列。
また来年逢うその日まで、みんな元気でいようね。

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夕方。
宿の長男や島の友人らと船を出し沖釣りへ。実質、今年の釣り納め。

夜。
宿の孫や曾孫たちと晩ご飯がてら居酒屋『釣り吉』へ。皆勤賞達成。
途中、島の友人が経営する別の呑み屋へ呼ばれて移動。

宿に戻り、明日、島を離れるのに荷造りひとつしていない事に気づき呆然とする午前0時___。

エンディングロール

____「毎年、同じ場所に行くの飽きない?」

周りによく聞かれるこの質問。
蒼い蒼い海や満天の星空や夜光虫たちの輝き等々、この島が見せてくれる風景に対して、最初の頃に味わった感動やドキドキ感はもう無いし、正直ここ数年は、加齢による体力への不安もあって、旅の準備段階において出るため息の方が、ときめきよりも遙かに多い。

_____でも。
大好きな映画は何度観たってやっぱり大好きでしょ。ストーリーもシーンのカット割りも分かっているのに、1年に1度は観てしまう大好きな映画。そして何より、其処に登場する人物たち。そう、逢いたい人らが其処に居るから行く、ただそれだけの事。
これは、こちらも17年間よく飽きもせず通っているマレーシア・パンコール島にも同じ事が言えるわけで、例えば、その島に自分が逢いたい人たち、自分に逢いたがってくれている人たちが一人も居なくなったら、その時にこの旅は終わるのだろうと。人生もこれまた同じ。

そんな事を思いながら、フェリーの舟尻で徐々に小さくなってゆく伊平屋島を背景に、今回島で逢った人々らの笑顔がエンディングロールのようにながれてゆく27年目の『オレ夏』。

BGMは『Actor's Way』by布施 明____。

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プロフィール

冨岡ツカサ
職業:旅人
もといミュージシャン
マレー語,小型ボート操船

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